
ジビエハンター&料理人とコラボした無添加オヤツを開発中
シカやイノシシといった野生鳥獣をめぐっては、近年、野生動物が田畑に侵入して農作物を食い荒らす被害が大きな社会問題になっています。急速にシカやイノシシの生息数は増加していますが、一方で、捕獲した有害鳥獣をジビエ(*1)として利用していくことで農山村における所得向上等が期待されており、マイナスの存在であった有害鳥獣をプラスの存在に変えていく取組が進められています。
ただ、血が残っていると肉の臭いは強くなり、食べられず廃棄されることが多いようです。
*1:フランス語で野生鳥獣肉のことを「ジビエ」といいます。

ジビエ肉は、高たんぱく低カロリーなことで有名です。ビタミン、鉄分、亜鉛の含有量が高く、脂肪が少なく筋肉質、加えて独特の野生の香り、DHAも含み、野生の鹿は一般的に添加物やホルモンを含まないため、天然で健康的な食材です。アレルギーにもなりにくい食材であることも特徴です。
そこで捕獲した栄養豊富な野生鳥獣肉を、犬が食べやすいように加熱調理し犬が食べることで、捕獲した野生鳥獣を「害獣」として処分するのではなく、価値ある食材として利用できるのです。そして栄養豊富なジビエ肉を食べることで犬の栄養補給ができ、健康維持の効果も期待でき、さらには犬の食料確保にも繋がります。

罠猟にかかった足は、血が回ってしまいます。血が回ってしまった肉は、新鮮でもどうしても血生臭くなってしまい、食用として使うにはこま切れ肉やミンチ肉にして香辛料を加えて加工していましたが、適切な時間配分がされないと、必要以上のこま切れが発生したり、他の部位の肉が鮮度を失いロスとなる可能性が増えます。時間管理は食品ロス削減のための重要な要素で、特に冷蔵・冷凍管理が中心となります。肉は生鮮食品であるため、時間と共に劣化しやすいです。また、食品ロスは環境問題の一因であり、特に肉のロスは温室効果ガスの排出量に大きな影響を与えます。
そこで、血生臭い食用にならないジビエ肉を犬のオヤツやフードに……

私たちが障がい者就労継続支援A型事業所(*2)を開所するまで、鞍手町にはA型事業所はなく、B型事業所しかありませんでした。
一般就労できるかな?能力が高い方でもB型に通うしかなく「工賃と」としてしか受け取れず、生活が困窮する方も少なくありません。
現在、私たちのA型は動物好きな方の仕事が多いため、動物が苦手な方の仕事がありません。地域で動物が苦手な方でも働ける最低賃金が保証された仕事をつくりたい。
そこで、加熱調理の仕事が増えることで、動物が苦手な方の仕事が増え、能力の高い障がい者の方がA型事業所で最低賃金が保証され働くことで、安定して暮らせるとともに仕事を通じて社会生活のスキル向上や自立が出来るようになります。
将来的には、食肉処理→加工→販売までを一貫して行えるようになれば、賃上げの原資を確保できるようになります。
*2:雇用契約を結んだ上で一定の支援がある職場で働くことができ、最低賃金の保障された福祉サービスです。
