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犬猫殺処分ゼロ活動
犬猫殺処分ゼロへ
社会の仕組みから変える私たちの挑戦

1.なぜ、悲劇は繰り返されるのか?

多くの団体が、行き場を失った犬を保護し、新しい家族へと繋ぐ緊急支援を行っています。それは、かけがえのない命を救う、尊い活動です。

しかし、私たちは自問します。「なぜ、そもそも犬は捨てられてしまうのだろうか?」と。

水で溢れた床を拭き続けるだけでなく、私たちはその水を流し続ける『蛇口』、すなわち問題を生み出す社会の『構造』そのものにアプローチしなければ、この悲劇は永遠に終わらないと考えています。

これこそが、私たちドッグセラピージャパンが挑む「犬猫殺処分ゼロ」への、根本的な道筋です。

2.なぜ犬は捨てられるのか? - データが示す2つの大きな原因

「問題行動」と「飼い主の高齢化」。すべての根源は「関係性の破綻」と「未来への不安」

犬が捨てられてしまう背景には、感情的な理由だけではなく、明確な社会課題が隠されています。
私たちは、以下の2つの大きな原因に着目しました。

原因1:関係性の破綻

「吠える」「噛む」「なつかない」といった、飼い主を悩ませる問題行動。これらは犬が悪いのではなく、多くの場合、人と犬とのコミュニケーション不足が原因です。互いの気持ちが分からず、関係性が破綻することで、犬たちは居場所を失います。

原因2:未来への不安

東京都の調査では、飼育放棄の理由の約7割が「飼い主の高齢・病気・死亡」でした。 「もし自分が入院したら…」「もし私が先に逝ってしまったら…」そんな責任感の強い方ほど、犬との暮らしを諦めてしまう現実があります。
つまり、殺処分問題の根本原因は、「犬との関係を築けない」ことと、「生涯を共に過ごす自信が持てない」こと。私たちは、この2つの課題を同時に解決する仕組みを創り出しました。

3. 私たちの答え:社会の構造を変える「2つのアプローチ」

私たちは問題の蛇口を閉めるため、「意識」「仕組み」の両面からアプローチしています。

アプローチ①:意識を変える「啓発活動」 - 捨てる人を生まない社会へ

まず、犬を捨てるという悲劇を未然に防ぐため、地道な啓発活動を続けています。「ふれあい・しつけ教室」や学校での動物介在教育を通じて、命の尊さと、生涯にわたって家族として寄り添う責任感を伝えています。これは、未来の飼い主を育み、社会全体の意識を変えていくための、不可欠な活動です。

アプローチ②:仕組みで支える「3つの歯車」 - 誰もが見捨てられない社会へ

「高齢者」×「障がい者」×「犬」。
社会の課題を、希望に変える私たちの仕組み。

私たちは、殺処分問題だけでなく、高齢化や障がい者雇用といった日本が抱える大きな社会課題をも解決する、3つの歯車が連携する独自のアプローチを持っています。

歯車①:高齢者の「不安」を「安心」に変える仕組み

私たちは、高齢者にただ犬を譲渡するのではありません。専門家が訓練したセラピードッグを高齢者の方へ繋ぎ、もしもの時も私たちが責任を持って守り抜く独自のサポート体制を提供します。

ストーリー:一匹の犬が、再び家族をひとつにした物語

長引くご両親の介護に、心がすれ違い始めていたご家族。「犬を飼ってた頃のように、家族みんなが心を通わせることができたら…」そんな願いを込めて、セラピードッグの「ノア」を新しい家族として迎え入れました。

散歩が日課になったお父さまは、みるみる表情が明るくなり、血圧も安定。会話のなかったお母さまも、ノアを撫でながら笑顔を取り戻しました。言葉はいりません。ただそこにいるだけで、ノアはバラバラになりかけていた家族の心を、優しく繋ぎ直してくれたのです。

私たちの「飼い主にもしものことがあっても、生涯に渡って犬を守り抜く」という約束が、このご家族の「犬と暮らしたい」という願いを叶え、奇跡のような物語を生み出しました。

歯車②:障がい者の「生きがい」と「仕事」を創出

セラピードッグの飼育、お手入れ、訓練、そして広報活動。これらの重要な仕事は、障がいのある方々の「就労支援」として行われています。犬を支えることが、彼ら自身の社会参加と経済的自立、そして何より「生きる自信」に繋がっています。

ストーリー:「犬のお世話をするから」彼女がリストカットをやめた理由

人とのコミュニケーションが苦手で、ストレスからリストカットを繰り返していた20代の女性。犬のお世話から少しずつ自信をつけていった彼女に、私たちは一つの約束をしました。

「手をケガすると、犬を抱っこできなくなる。だから、もう自分を傷つけないでほしい」

その約束から3年。彼女は一度もリストカットをしていません。犬と触れ合うことで心は安定し、セラピー活動で「ありがとう」と言われることで、自分が必要とされている責任感を覚えたのです。これは、犬が人を癒すだけでなく、人が犬に癒され、共に成長していく、私たちの活動の真髄を表す物語です。

歯車③:犬たちが持つ「可能性」を最大化

犬は人間社会のサポート役として、番犬から救助犬、そしてセラピードッグまで、多岐にわたって私たちを助けてくれる唯一無二のパートナーです。私たちの活動は、犬を単なる「愛玩動物」としてではなく、社会課題を解決する重要な「一員」として位置づけ、その可能性を最大限に引き出します。

4.あなたのアクションが、社会を変える力になる

私たちが目指すのは、一頭の犬を救うことだけではありません。 犬も、高齢者も、障がいのある人も、誰もが互いを支え合い、心豊かに暮らせる社会の実現です。

この挑戦は、私たちだけの力では成し遂げられません。床に溢れた水を拭うだけでなく、「蛇口」を閉めるという根本的解決に共感してくださる、あなたという仲間が必要です。

あなたも、「社会の構造を変える」仲間になりませんか?
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