こころ豊かな社会をつくるために、ドッグセラピージャパンでは、子どもたちにいぬを介して、「いのち」の大切さや他者への思いやり、自然環境に対する興味と配慮、生き物に関する知識を伝える活動を行っています。
最近、こどもにGPS機能つき携帯電話や小型発信器を持たせている保護者が増えています。 保護者の「安心」のために、こどものことを何でも知っておこうという大人の目線の強まりが、こどもたちの生きにくさを生んでいます。 そんなこどもたちのストレスがたまる現代社会、心が追い込まれたこどもたちの自殺や、暴力行為というケースが増えています。
そんなこどもたちは、動物と触れ合うことに強い興味や関心をもっています。しかしこどもたちは、動物と関わった体験は多様で絵本や図鑑、TVやPCから得た情報が中心です。生きている動物と直接ふれ合ったり、動物から得られる、ゆるがない愛情、いやしの効果を体験できている子は、ごくわずかです。
現在、少子高齢化・核家族化がすすむにつれ、多くのこどもたちは、乳児や幼児が世話されている場面を見る機会が減り、さらにはその乳児や幼児のお世話に役立つ機会がないまま育ち、加えてお年寄りや重い病気の家族が家庭内ではなく、専門施設でケアされています。それゆえに、生命の誕生や命の終わりにある者を介助する場面を見ることが昔に比べ減り、地域社会においては相互関係、自然や動物との交わりの希薄化をはじめ、低年齢からのコンピューターゲームの浸透の結果、こどもをとりまく環境はますます悪化し、命の大切さを体得することができないという大きな問題を多く耳にします。



キレるこども、いじめ、学級の崩壊、残虐化する動物虐待、と青少年による耳を疑いたくなるような凄惨な犯罪など、最近の悲しいニュースを目にする度、私たちは自然や動物と接する機会を失いつつあることの危険性をますます身近に感じています。
また、最近のこどものなかには、一度死んでしまった動物でも、しばらくすると生き返ると思っていることもあるようで、現状の課題は山積みです。
本来多くのこどもが自然にもっている、かわいらしい動物をいとおしいと感じるその気持ちを、楽しくふれあうことで、より一層価値のあるものとして正しい方向に誘導することは、このような偏った社会をもたらしたわれわれの責任であり、今後のこどもたちの将来を大きく左右する重要な課題の一つであると感じています。
現在の日本の教育は、IQや知識を高めるといった個々の子どもの能力の開発を一番に考えています。しかし私達は、IQや知識を高めることよりも、教育の成果により人間社会が人間以外の生物に対してどのような貢献ができるのかが重要であると考えています。言葉を持たない動物との交流を通じ、動物の気持ちや痛みを察する心の豊かさを身につけ、身近な人から、社会・世界の人々・すべての生物にまで目を向けてゆくことが、人類とすべての生物の生存にとって必要なことであると思います。
ドッグ介在教育は、教育の場で動物を介在させた(主に いぬの助けを借りた)教育全般を指すものですが、広く認められた明確な定義は存在しません。しかし、「ドッグ介在教育」の目標とは、「いぬとの関わりを通して、他者(人類だけではなくすべての生物を含む)の存在を認め、自分が生きるためには他者の力が必要であることに気づき、他者と共存しながら生きてゆける子どもを育てる」ことにあります。
「いぬの訪問」や「レンタルペット」という単発のイベントや、獣医師や研究者が子どもたちに行う いぬやネコの生態について教えるような出張授業では、一時の盛り上がりはありますが、動物と暮らしていない子どもたちには本当にじっくりと動物と心を通わせるような体験は与えられません。
これからの『ドッグ介在教育』は、子どもたちの心を育むために、わたしたちが手間を惜しむことなく、愛されている いぬを子どもたちの手の届く身近な場所に継続して置いてやり、ドッグ介在教育を広げることだけが目的なのではなく、一人でも多くの子どもたちに いぬとふれあわせ「ぬくもり」「いのち」を実感することができる、そういった教育環境を整備し「未来ある子どもたち」にとって何を一番伝えるべきなのか?何が一番大切なのか?を考え、子どもたちのよりよい成長や発達を促し、コミュニケーション能力の向上をさせることを目指しています。


こどもたちがいぬとふれあうことにより、「命の尊さ」「弱者をいたわる心」「世話をすることによる責任感」「死の悲しみ等」を体験し、生命・倫理観を育む基礎を身につけ、他人に対する思いやりや、優しい心を育む「心の教育」を行います。
また、いぬを飼うなら最後まで面倒をみるといった「終生飼養の責任感」や「命の大切さ」を知ってもらうために、一人でも多くの子どもたちにいぬの「ぬくもり」「いのち」を実感することができる環境を広げていきたいと考えております。
※現在準備中です
ドッグセラピージャパンでは、身近な存在であるいぬとの触れ合いを通じ、「いのち」の大切さや、心を育むといった情操教育に寄与する活動を行っております。いぬを飼うことへの自覚や責任の重さといった心構えの部分、飼い主に捨てられたいぬや猫が辿るその不幸な現状等もお伝えしています。出張講演をさせて頂く際は、赤ちゃん犬や老犬といった幅広い年齢のいぬと一緒に訪問させて頂きます。 子供の教育におけるいぬの役割は、時代の経過とともに重要になってきていると感じています。いぬと触れ合うことで、体温や脈拍を感じ、犬をいたわり、弱いものの存在を思いやる気持ちや、命の大切を考える心が育まれ、普段では絵本等でみる犬の実物をじっくりと観察し、触ってみることでいろいろな発見があるものと考えております。

いぬと仲良くなるには飼い主さんやいぬへの挨拶がとても大切です。
まずはいぬへの挨拶の仕方、いぬが嫌がらない・怖がらせない優しい触り方、またいぬから飛びつかれてしまった場合にはどう対処したらよいか?などを実際にいぬと一緒に学ぶことが出来ます。
「いぬを知ろう」では、いぬの歴史やいぬの祖先、いぬの誕生やそこから出来てきた人間との関わり等といった、人といぬがどの様にして一緒に暮らすようになったのかを学び、身近な存在である危険なことが近づくと知らせる「番犬」や、人間の生活を手助け・貢献している介助犬、盲導犬など働く犬についても学習することができます。
学校や学年に応じて、最適なプログラムを先生との話し合いからオーダーメイドいたします!
ドッグ介在教育の時間配分等について、基本事例として低学年用は別表1、高学年用は別表2とします。
なお、希望する小学校との競技において、時間
| 時間配分 | 学習(活動)内容 | 学習のねらい |
|---|---|---|
| 5分 | 開会※職員等の紹介 | |
| 10分 | 動物とのふれあい |
|
| 10分 | 犬・猫ってどんな動物 |
|
| 10分 | 犬・猫を飼うってどういうこと |
|
| 10分 | レクレーション |
|
※横にスクロール出来ます。
| 時間配分 | 学習(活動)内容 | 学習のねらい |
|---|---|---|
| 5分 | 開会※職員等の紹介 | |
| 15分 | 動物とのふれあい |
|
| 5分 | 動物について話し合う |
|
| 10分 | 動物が人間の都合で 命を絶たれている現状について説明 |
|
| 5分 | 捨てられる命について話し合う |
|
| 5分 | まとめ |
|
※横にスクロール出来ます。
自宅で動物を飼えない子どもにとっては、いぬとふれあえることができるドッグ介在教育は、動物と接することができる場なのです
正しくふれあうことにより、命の尊さ、弱者をいたわる心、世話をすることによる責任感を伝える授業です。実際に抱くことで、子どもたちといぬとの距離がぐっと縮まり、命の重さを感じてもらえる時間となります。
犬と子どもたちが、正しく犬とふれあうことにより、生命・倫理観を育む基礎を身につけ、他人に対する思いやり、優しい心を育む「心の教育」の一環とともに、
命の重さ学び 共感力育む。
児童がセラピードッグとふれあうことで、命の偉大さに気付き、
「動物を飼う楽しさと命を預かる責任感」、
「弱者をいたわる心」、
「動物を飼うなら最後までお世話をする(終生飼養)責任」
を学んで、命を重んじ 自分自身はかけがえのない大切な存在だと気づき 自尊感情や自己肯定感を育んでもらえたら幸いです。
残念なことに、ペットブームでいぬの飼育数が増える一方、子どもたちがいぬに咬まれるといった残念な事件が多く発生しています。
その原因は様々あるかとは思いますが、いぬのしつけ不備による事故以外にも、子どもたちがいぬへの近づき方や触り方を十分に知らないことが原因となる事故も発生しているものと考えます。
子どものうちに、動物との正しい付き合い方を学ぶということは、必要になるのではないでしょうか。

いぬと付き合うということは楽しいことばかりではありません。散歩や食事の世話、排泄物の処理などといった骨の折れることが多々あります。しかし、面倒だから、臭いから、汚いから、危険だからという理由だけで子ども達を動物から遠ざけてしまうことは勿体ないことだ、と改めて感じています。
いのちの教育で一緒に訪問させて頂くセラピードッグとの関わりを通して、大変な世話の部分だけではなく、動物といった存在、また「いのち」を身近に感じて頂ける様、努めております。

犬を飼うだけではなく、子どもたちが積極的に犬と関わりを持つことで、様々な教育効果が期待できると言われています。
その背景には、都市化が進み、子どもたちの身の回りから自然が失われつつある現状において、環境教育の一環としてドッグ介在教育に期待する声があります。また、近年の犯罪の低年齢化と凶悪化に対しての抑止力として、動物飼育を通した命の教育に注目が集まっています。
さらに、子どもたちに対するドッグセラピーの効果が社会的に認知されるようになってきています。

ドッグ介在教育は、教育の場で犬を介在させた(犬の助けを借りた)教育全般を指すものですが、広く認められた明確な定義は存在しません。
しかし、私たちが目指す「ドッグ介在教育」の目標とは、「犬との関わりを通して、他者(人類だけではなくすべての生物を含む)の存在を認め、命の大切さを知り、自分が生きるためには他者の力が必要であることに気づき、他者と共存しながら生きてゆける子どもを育てる」ことにあります。
教育効果としては、IQや知識を高めるといった個々の子どもの能力の開発は大切ですが、結果的に教育の成果が人間社会と人間以外の生物に対してどのような貢献ができるのかが重要であると考えています。
社会的に身につけさせる機会をあえて設け、将来、社会に出ても必要となる力を培うことができます。このことが人類とすべての生物の生存にとって必要なことであると思います。

様々な困難や不便があるかもしれません。そんなときには、前例がないことで諦めてしまうのではなく、 もう一度「今ある子どもたち」にとって
何を一番与えたいのか?
何が一番大切なのか?
を振り返るようにして欲しいと思います。学校に犬を連れていく教育プログラムとしての「ドッグ介在教育」。 現在の日本の教育環境においては、一人では決して実現できないことではありますが、きっと子どもたちのよりよい成長や発達を願う仲間は少なくないはずです。